in-職(いんしょく)ハイパーの“飲食の戦士たち”に株式会社寶田堂 代表取締役社長 関 喬史氏登場。
挫折と胎動。
3年間1度も大会に出たことがなかった。最後の最後にチャンスが回ってきた。最後の夏大会。監督は奇策にでる。「うちのエースは県下でも有名だったんです。あれは、第一試合の時です。前日に監督に呼ばれ、『相手校がうちのエースを研究しているから、温存して抑えに回す』といわれました。先発は、2年の本格派右腕。中継ぎに私が使命されました」。関はこのチームでキャプテンを務めている。キャプテンなのに試合に出ない。いくつもの葛藤を繰り返し、最後の夏を迎えている。「試合が始まりました。先発が好投し1対3で勝っていたんですが、3回になって1アウト2塁の場面を迎えました」。監督が関のほうに近寄る。心臓が早くなった。「もともと4回から、と言われていたんです。それで監督が『関、いくぞ』、と言った時、『4回からじゃないんですか』と言ってしまったんです」。関は、けっして臆病ではない。だが、この時、「ハイ」という言葉が出てこなかった。監督は「おまえはもういい」と冷酷な言葉を投げ捨てた。「結局、エースが継投するんですが、試合にも負けてしまって。その夜は、どこをどう走ったかわかりません。ただ、捜索願がでるほど、消沈して家にも帰ることができなかったんです」。2文字の言葉が言えなかったばかりに、関の心は暗転する。たのしかったはずの野球まで、冷酷なスポーツのように思えたのではないか。この出来事は、関が乗り越えるべきカベの存在を示したことになる。少年は、心のキズとどう折り合いをつけ、乗り越えていくのだろうか。挫折と同時に、新たな関が胎動する。・・・・・。
株式会社寶田堂 代表取締役社長 関 喬史氏
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