in-職(いんしょく)ハイパーの“飲食の戦士たち”に三和実業株式会社 代表取締役社長 荻原 奨氏登場。
開業医の家に生まれて
『カフェ英国屋』などの人気喫茶チェーンを展開する関西の老舗、三和実業株式会社。現在その舵取りにあたっているのが二代目の荻原奨社長だ。しかし、若き日の荻原は今のような未来などつゆほども予想していなかった。
神戸市内で整形外科病院を開業する父のもと、荻原はその男3人兄弟の次男として生を受けた。とくべつ厳格な家庭というわけではなく、兄弟はのびのびと育つ。そしていつからか、家族にはある共通の認識ができあがっていた。まずは長男が医師となり、機械好きの三男が医療設備関連を、そして次男の荻原が残る事務関連をそれぞれ受け持ち、兄弟で力を合わせて父が築いた病院を受け継ぎ守っていく。そんな将来の展望であった。
やがて大学へ進む時期になり、荻原は東京に出ようと目論んだ。「生れも育ちも神戸で、当時は大学を卒業するとやはり神戸の実家の病院で働くというイメージがあったんやね。だから大学くらいは神戸を離れて、楽しくやろうと思ってた」。東京は母の故郷であり、池袋に住む祖父母のもとを何度も訪れていた。にぎやかで華があると映ったのだ。
しかし東京の希望大学には合格しなかった。その後は一年間、祖父母の家に住み込み浪人生活を送ったが、二年目も惨敗。家族・親族の勧めで併願し合格していた関西学院大学へと進んだ。「結局憧れの東京は、浪人の灰色生活の1年だけ。さすがに二浪はお許しが出なくて、結局神戸に戻ってきたわけですわ」。愛嬌たっぷりの笑顔でそう話す荻原は、関西人らしさが溢れている。・・・。
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