『武田あかねの食の応援団』5月のゲストは“京都祐喜株式会社 代表取締役 香山喜典氏”です。
武田
私も、京都生まれなのですが、丹後がこんなに美味しいお米ができる地域だとは知りませんでした。
香山社長
丹後半島は京都の奥座敷と言われています。丹後といえば、「丹後ちりめん」が有名です。一方で、米づくりも盛んな地方だったのです。かつては東の「魚沼」、西の「丹後」と言われていたほどです。ただ、生産量が少なく、京都府内でほとんど消費され一般に流通してこなかったものですから、知名度では差を付けられています。
武田
もともとお米づくりが盛んな地方だったとは・・。香山さんのご出身地である、与謝野町はどうだったんですか?
香山社長
与謝野町は、丹後地方では東側に位置し、日本三景のひとつ「天橋立」の近くにある町です。昔から機織りが盛んで、私が子どもの頃は、大半の家に機織り機がありました。ひと織1万円と言われた時代もあったそうで、機織りで潤ってきた町です。その一方で、お米づくりも盛んで、現在も、農地面積の97%でお米がつくられています。現在、生産者である私たちと、町が一体となって<機織る町のコシヒカリ「京の豆っこ米」>を生産しています。
武田
生産者と町が一体となって、ブランド米づくりに取り組んでいらっしゃるわけですね。
香山社長
2001年に町が豆腐工場を誘致しました。その工場から出る「米ぬか」と、海が近く大量に手に入る「魚のアラ」を原料に、農産物の肥料となる「京の豆っこ」の生産を開始しました。研究を重ね、03年にこの肥料を使って育てた「京の豆っこ米」が誕生するのです。
武田
「米ぬか」や「アラ」を捨てないで済むばかりか、それらを肥料に、米や野菜を育てることができる。すごく身体に良さそうですね。無駄もないですし。
香山社長
採れた米からは、ふたたび肥料の原料となる「米ぬか」や「おから」が生まれるのですから、無駄のない「自然循環型農業」です。今後の農業のあり方の一つだと思っています。
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